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コールドゲームとは?高校野球とプロ野球の条件の違いを解説!

試合の途中に審判員が試合打ち切りを命じる事を示す「コールドゲーム」。野球では稀にコールドゲームが発生することがありますよ。

今回はコールドゲームとは何なのか、そしてコールドゲームの発生条件などについて紹介します。

目次

コールドゲームとは

野球におけるコールドゲームとは、規定されたイニング(主に9イニング)を終えていない状況で、審判がなんらかの理由でその試合の打ち切りを命じること、及び審判の指示によって途中で打ち切られた試合のことを指します。

コールドゲームになる理由は様々ですが、雨などの天候の事情で試合を継続できなくなった場合や、二チームの間で逆転が難しいほどの点差が開いた場合にコールドゲームとなりますよ。コールドゲームとなる条件は、高校野球とプロ野球では違ってきます。

高校野球でコールドゲームになる事例

高校野球では点差によるコールドゲームが認められており、2000年度より日本高校野球連盟によって点差コールドのルールが全国で統一されました。高校野球の地方大会では、「5回、6回終了時点で10点差以上差がついている場合」および「7回、8回終了時点で7点差以上差がついている場合」にコールドゲームとなります。尤も、点差コールドを採用するかどうかは統一されておらず、地方大会ごとに採用するかどうか決める事ができる決まりとなっています。なお、甲子園などの全国大会では点差によるコールドゲームは認められていません。

甲子園のコールドゲームは無くなった

甲子園などの全国大会では降雨などのコールドゲームが採用されていましたが、2022年度からは全国大会でコールドゲームは適用されなくなりました。雨が降ろうが雷が落ちようがコールドゲームはにはならなくなったのですが、勿論そのまま試合を続けるという訳ではなく、かといって「ノーゲーム」、その試合を無かったことにして再試合をするわけでもありません。

現在の規定では、雨などで試合続行が不可能になった場合、サスペンデッドゲーム(継続試合)として翌日以降に再開することになりました。中断した試合を、その状況の続きから別日に行うのですね。

地方大会の決勝などでもコールドゲームはない?

地方大会でも決勝戦などの場合は点差によるコールドゲームは発生しないようです。決勝戦が途中で終わってしまうのは味気ないですよね。「9回を終了しなければノーゲーム」という規定のようで、雨などでも途中打ち切りにはならないようですが、甲子園の現在の規定に合わせると、地方大会でもサスペンデッドゲームが適用されることになりそうですね。

プロ野球のコールドゲームは?

続いて日本プロ野球(NPB)におけるコールドゲームの条件について紹介します。まず、NPBでは点差によるコールドゲームは認められていません。過去には1試合で29対1というスコアになった試合もありますが、これだけの点差が開いた試合でもしっかり9回行われます。

プロ野球においては、途中で試合を打ち切ると選手の記録、タイトルレースにも影響を及ぼす危険がありますし、あくまでプロ野球は興行であり、見に来ているお客さんのことを考えても途中打ち切りは望ましくないので点差によるコールドゲームは認められていないのですね。

雨天コールドはよく行われる

一方で屋外球場での雨天コールドゲームは割と頻繁に行われます。試合開始前に試合が行えないほどの雨が降っていれば試合中止、別の日に振り返ることになりますが、試合中に雨が強くなった場合は試合の進み具合によってその後の対応は変わります。

プロ野球においては、5回終了の時点で試合成立となります。5回が終わるまでに雨によって試合が中止になると、その試合はノーゲーム、無かったこととなり後日振り替え試合が行われます。5回終了以降に雨によって試合が打ち切りになると雨天コールド、その時点での点差で試合の勝敗を決定します。

雨天コールドの判断は難しい

プロ野球のコールドゲームの判断は基本的に中断宣言から30分以上経過してから行われます。ただ、コールドゲームの宣言は簡単に行えるものではなく、例えば6回裏に1点差で負けている球団がノーアウト満塁のチャンスを作っているような場面では強い雨が降っていても中断し辛いですし、もっと言えば7回表に先攻チームが逆転した直後などで雨が強くなると、キリのいい7回裏終了までまだ少し遠いものの、その時点で試合を打ち切ることは出来ないので強引に試合を続けることになりがちです。

クライマックスシリーズの特別コールド

シーズンの公式記録から外れるポストシーズン、クライマックスシリーズの試合では、ホームのチームが「その試合で勝つ、もしくは引き分ければステージ勝ち抜け」となる場合が多々あります。この状況では延長戦を12回まで行うルールの際、12回表終了時点で同点だった場合はホームチームの勝ち抜けが決定するので、12回裏を行わない特別コールドルールが採用されています。

珍しいコールドゲームは?

雨天以外の理由でコールドゲームとなった事例もあり、2005年の日本シリーズに濃霧によるコールドゲームが宣告された事例は有名ですね。また、1988年の近鉄バファローズが優勝をかけて戦ったダブルヘッダー、いわゆる「10.19」の2戦目では、当時のルール「試合開始から4時間を経過した場合そのイニング終了をもって打ち切り」というルールによる特別コールドに阻まれ、引き分けで優勝を逃しています。

以下の動画のようにナイター設備の整っていない地方球場で日没コールドが告げられる試合もありますよ。

出典:(パーソル パ・リーグTV公式)PacificLeagueTV

WBCでもコールドはある

実はワールド・ベースボール・クラシックでもコールドゲームがあるんです。悪天候によりコールドゲームとなる場合がある他、決勝トーナメント以外では点差でのコールドゲームになる場合もあり、実際にコールドゲームとなった試合もそこそこあるんですよ。

第2回WBCでは日本が韓国相手に7回コールドを決めており、第5回大会では韓国が中国に22対2という驚異的なスコアで5回コールドを決めるなど、6試合がコールドで決着となっています。なお、WBCでの点差コールドの規定は「5回、6回終了時点で15点差以上」、および「7回、8回終了時点で10点差以上」です。

最後に

今回はコールドゲームとは何なのか、高校野球やプロ野球での条件などについて紹介しました。点差によるコールドゲームはないとされるプロ野球。ですが点数が開いていると、雨天コールドも宣告しやすいという側面はあるでしょうね。

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